登場人物
防具その1(甲冑)

身体を覆い、敵の刀刃や矢玉、あるいは魔法攻撃より身を守るもの。
素材や仕上げの質により、多種多様なものが存在します。
身分制度社会の元では、その階級により使用が制限されるものもありました。

皮鎧
Leather Armor
丈夫な皮革で作られた鎧。
胴回りのみを保護するベストタイプが主体。
硬く固めてあるので、革の服のようなしなやかさはない。
金属製の鎧に比べると貧弱ではあるが、軽くて扱いやすいという利点がある。
ガシャガシャとした音がしない利点を生かし、隠密や盗賊らに好まれる。

★本格的な戦闘には不向きだが、魔法で加工すれば、それなりに防御力を高めることも可能。
★魔法王国の時代には、標準的な装備だった。

スケイルアーマー
(うろこ鎧)
Scale Armor
皮鎧の表面に、鱗状の金属片を取り付けて補強したもの。
ただの皮鎧よりも、刀刃に対する防御力が高まっているが、そのぶん重量も増している。

★簡易的な鎧というイメージがあるが、実際のところ、きちんと作るにはそれなりの技術が必要。
★マウア帝国の時代では、既に時代遅れの装備というイメージが強いが、「古風な儀礼用」として貴金属製の高級品が作られたこともある。
★リュガス王国の始祖ギルモワは、金色のスケイルアーマーを着用していた。
 (一説によれば、黄金の竜神カシェイ・ラァのウロコで作られたものだったという)
★本物の「竜のウロコ」を用いてこしらえれば、最高級の鎧ができあがる。

リングアーマー
Ring Armor
皮鎧の表面に、金属製のリングを取り付けて補強したもの。
スケイルアーマーに比べて製造が容易で、大量生産しやすい。

★刀刃に対してはそれなりの防御力があるが、矢や槍などの刺突兵器に対しては脆弱。
★リュガス王国では下級兵士の標準的な装備だったが、マウア帝国の時代になって廃れた。

チェインメイル
(鎖帷子)
Chain Mail
金属製の鎖を編んで衣服上に仕立てた防具。
刀刃に対する防御力はとても高いが、打撃には無防備に近い。
板金鎧に比べて柔軟性に富むので、動きを束縛することが少ない。
素肌に着ると痛いので、キルティングの上に着用する。
衣服の下に着用し、対刃防御とすることもできる。

★マウア帝国では、一般兵用の標準装備として広く普及している。
★ギャメルは標準品を数着ばらして、自分用に特大サイズに編み直して使っていた。
★ヨアキムのチェインメイルは、魔法のかかった特製のもので、通常のものよりかなり薄手。

★現実世界では、赤穂浪士が全員これを着用していたため、一人も斬り死にしなかった。

ラメラーアーマー
Lamellar Armor
金属製の薄片(スケイルと異なり、横に長い)をつなぎ合わせて作った鎧。
皮鎧の上に取り付けてあるタイプは、そのまま着用する。
チェインメイルのうえに取り付けてあるタイプは、キルティングの上に着用する。

★板金鎧に比べて防御力が劣る割りに、重量的には大差ないので、やがて廃れた。

★日本の鎧(大鎧、胴丸など)も、この一種に分類される。

ブレストアーマー
(胸あて)
Breast Armor
簡易タイプの板金鎧で、胸部を中心とした胴体のみを保護するもの。
チェインメイルの上に装着するのが正当とされるが、山賊などは皮鎧の上に着用していることが多い。

★プレートアーマーに比べ動きやすいので、実戦に際してはこれを好む武将も数多い。
★貴族の装備では、中央部に家紋をあしらうことも多い。

プレートアーマー
Plate Armor
全身を覆うタイプの板金鎧。
完全防御ともいえる頑丈な鎧だが、重量がかさむため、着用にはそれなりの体力が必要。
着用に際しては、下にキルティングを着込むことが必要である。
他の鎧に比べ、着脱に手間暇がかかり、動きもかなり束縛されるという短所があるが、防御は完璧。

★すべて、着用者の体格に合わせた特注品となるため、価格的にも高価なものとなる。
★伝統騎士たちは、全員これを着用している(着用できることが事実上の入団資格)。
★見栄えがよいので、儀礼用としても好まれる(この場合は薄手に作ることが多い)。

  

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